本件は、某企業の従業員による着服・横領行為による事案である。過去2年間に渡る被害総額8000万円以上、調査の結果、同企業の元従業員による不正行為であることが発覚した。
同企業の本社にて代表取締役と他2名を立会の上、被疑者が在職中の着服・横領行為について任意で供述。
主な内容は以下の通り:
- 妻に経緯を説明、弁済協力を依頼。妻は協力意向を示すも、娘には事実を未告知。
- 両親への報告は未了だが、弁済のため説明予定。
- 開始時期: 2018年頃(当初は2年前と供述、後に訂正)。
- 内容: 社内の時計や金のベルト等を持ち帰り換金。
- 換金先: 都内某所、複数の質店。
- 頻度: 10回。
- 被害総額: 当初3000万円と認識、後に調査で7000〜8000万円と判明。
- 自宅に現金120円(白い封筒)、腕時計(5本)を私物と混同して保管。
- 提出資料に誤りなし、確認書に署名。
- 初期動機:保険や将来の不安への備え。
- 降格人事による不安や保身、罪悪感の鈍化が影響。
- 不正行為は単独で行い、協力者なし。
- 会社や関係者(会長、CEO、取締役)への恩義を回顧、弁済の意思表明。
- 家族(両親・兄弟)と協力予定。実家情報を提供。
- 刑事事件化の認識あり。自首は家族への影響を懸念し消極的。
- 一部質問(照合資料、他の取引先の関与)に黙秘。
- 同様行為発覚時は指定場所で真摯に対応する旨を約束。
以上、供述内容を読み聞かせ、誤りがないことを確認後、被疑者が署名捺印。
調査で判明した被害総額(7000~8000万円)に異議なし。これを以て本件は収束。